グランドスラム2連覇という快挙から約2週間、なぜ大坂なおみ選手はサーシャ・バインコーチ契約関係を解消したのか?
- 2019.02.15
- ニュース
グランドスラム「全豪オープン」優勝から約2週間後のこと。
大阪なおみとサーシャ・バインコーチの契約解除について恐らくだれも予期していなかったのではないだろうか。
2019年2月11日大阪なおみ選手が、
自身のtwitterで、彼女のコーチであったサーシャ・バインとの契約解除について報告。
内容はいたって端的です。
「みなさんこんにちは、サーシャとは今後一緒に仕事をしません。
彼の働きに感謝するとともに彼の未来がすべてうまくいくよう願っています。」
Hey everyone, I will no longer be working together with Sascha. I thank him for his work and wish him all the best in the future.
— NaomiOsaka大坂なおみ (@Naomi_Osaka_) 2019年2月11日
それに対しサーシャ・バインコーチも反応しています。
サーシャが大阪なおみ選手のツイートに返信したのが以下。
「なおみ、ありがとう。わたしもあなたのすべてがうまくいくことを願っています。
なんていう道のりだったことか。その一部に私を加えてくれてありがとう。」
Thank you Naomi 🙏🏽 I wish you nothing but the best as well. What a ride that was. Thank you for letting me be part of this.
— sascha Bajin (@BigSascha) 2019年2月11日
尚、大阪なおみのエージェントであるスチュアート・ダギット(Stuart Duguid)は、コメントを控えている。
全米に続く4大大会2連覇という快挙を成し遂げた大阪なおみ。
絶好調のなかコーチとの突然の契約解除は国内外多くの人に衝撃を与えている。
やはり気になるのか「なぜ、いま?」ということだ。
コーチの支えや指導の中で成功できたのではないか。
なのになぜ今のタイミングで解約を発表するのか。
人々の憶測が各所で飛び交っています。
特に日本のメディアは、
もっぱら「コーチとの確執」「関係に亀裂」「金銭問題」と何かしら関係性に問題があったことを騒ぎ立てている。
誰も本当のところ「なぜ解約をしたのか」わからない。
ただ、我々が研ぎ澄ますべきなのは誰が「より近い真実を語っているのか」だろう。
大阪なおみ選手とサーシャ・バインのコーチ契約
サーシャ・バインは大阪なおみ選手のコーチを2017年12月から開始しています。
サーシャ・バインは7年間セリーナ・ウィリアムズのコーチをした経験がある。
彼女(セリーナ)はグランドスラム23回優勝しているが、
そのうち13回は彼の任期中だ。
大阪なおみ選手のコーチング依頼がサーシャにきたのは、
キャロライン・ウォズニアッキ選手のコーチ契約解除がちょうど終わった2日前。
ふたりの出会いは全く運命的だったという。
バイン氏は驚いた。今年の全豪オープン女王のキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)との契約が2日前に終了していたばかりだった。「僕は掛け持ちはしない主義だし、契約を自分から破棄するタイプでもない。だから、3日前に連絡が来ていたら断っていた。これも運命だね」(出展:朝日新聞)
サーシャ・バインは大阪なおみ選手についてこう語っている。
「僕がコーチする前から彼女のヒットは豪快だった。彼女には力があった。それは僕が彼女に与えたものではない。」
「彼女はテニスをよく知っていた。彼女はどうコントロールするのかあまり知らなかったかもしれない、いつ仕掛けるのかいつ辛抱するのか。
彼女は知らなかったのかもしれない、ボールのペースを乱さないようにプレッシャーをかけるのではない他の方法があるということを。」
「だから僕は元の力を活かして、そして同時に他の方法でプレッシャーをかけるやりかたを彼女に見せたんだ。」
サーシャ・バインはコーチングをする時から、
大阪なおみ選手のポテンシャルには気づいていたようだ。
大阪なおみの女子テニス界における偉業
大阪なおみ選手は運命的なコーチとの出会いで頭角を現します。
2017年12月(20歳) サーシャ・バインコーチと契約。 年度末ランキング68位
2018年 9月(21歳) 日本史上初!全豪オープンを初制覇。年度末ランキング7位
2019年 1月(21歳) 日本史上初!全米オープンを初制覇。年度末ランキング1位
彼女はここ2年間で一気に68位→1位にまで上り詰めたのである。
※ちなみに優勝賞金は約3億2000万円
男子テニスでも成し遂げることができなかったグランドスラム優勝を2度も果たした大阪選手。
日本中に感動と勇気をもたらしてくれた。
大阪なおみ選手にとってのコーチの存在
日本の報道で度々みかけるのが「試合ではたびたび大坂選手のメンタルをケアする姿が」や「メンタルの成長が」など
彼女の優勝に近づいたのはメンタルのコントロールだという意見。
また、メンタルケアをしたサーシャ・バインコーチのおかげだという声です。
実際彼女にとってコーチの存在はどういうものだったのでしょうか。
全豪オープンの後のコメントで彼女はこんな発言をしています。
報道陣質問:マッチの前にサーシャバインコーチはどういったアドバイスをしてくれたのですか?
(大阪選手が笑顔で口を開く)
大阪選手回答:「はい、正直なところマッチの前は(全豪オープン中)、彼とあまり話していないんです。」「彼は一言だけ発言して、私は”OK”と答える。それだけです。」
また、サーシャ・バインコーチとの関係性について、全豪オープンの後出演したインタビュー動画で以下のように答えています。
全豪オープンは、コーチとはとくに会話をしていなかったという大阪選手。
彼女にとって確かにメンタルの弱さは弱点だったかもしれませんが、
少なくとも全豪オープンではコーチの力なしでも優勝できる実力とメンタルを兼ねそろえていたことになります。
スキルもメンタルも兼ねそろえた彼女にとって、サーシャ・バインコーチは落ち着く話し相手。
言葉を選ばずしていうと、彼女にとって「物足りない」存在になっていたのかもしれません。
次なる目標を見据えている大阪選手
大阪選手の意識の高さ&いい意味で現実主義な一面が垣間見える、
全豪オープン後のインタビュー動画を是非ご覧ください。
動画のなかで彼女は、「何事においても人は常に向上し続けなければいけない」と発言しています。
また、「多くのプレイヤーが今の私を倒したいと思っているしそのためにベストを尽くしてくる」と競合を意識した発言もしています。
テレビ東京スポーツ(2019.1.31インタビュー)
そして彼女は「私は常にゴール(目標)をもっている。次のゴールは次の大会でよい結果を残すこと」と次の目標への意思表明をしているのです。
四大大会を制覇することを目標として据えている。
大阪選手、あどけない日本語やなれないスピーチで、
少し「ほわっ」としている感がありますが、、、
(少なくとも筆者はその感覚あったのですが。)
やはり四大大会の全米全豪を勝ち取るだけあって、
そこんじょ凡人のメンタル&モチベーションではない。
大阪なおみ選手のマインド
①常に向上し続けなければいけない
②競合に追われる身であること
③ゴールを持ち結果を出すこと
彼女が見据えている未来はまだ先にあるんです。
なぜサーシャ・バインコーチとの契約を解消したのか?
実は、テニス選手が優勝後にコーチとの契約を解消する、
もしくはコーチなしの状態で試合に挑むのは女子プロテニスにおいて特別なことではないらしい。
海外のスポーツニュースサイトSI.comによると、
アンゲリク・ケルバー(現在6位)は2018年7月ウィンブルドン選手権を優勝したのち、同年秋ごろにコーチとの契約を解消している。
また、2018年にシングルスで世界ランキング1位(現在3位)だったシモナ・ハレプ(ルーマニア)は全豪戦にコーチなしで挑んでいる。
シングルスでスローン・スティーブンス(現在4位)は、
18カ月間でTOP5まで上り詰めた後の全豪オープンにアドバイザーのカマル・ムラー抜きで参加している。
日本人からすると「恩返し」的な感覚で、
お世話になったコーチと長く関係を続けそうだが、
さすがは実力の世界。
費用をかけて雇っている、
コーチは必要不必要を見極めて使い分けているようだ。
大阪なおみ選手とサーシャ・バインコーチとの関係性は決して悪くない。
twitterでお互いしかしらないハイタッチをしているところをみると、
むしろいいのではないだろうか。
— NaomiOsaka大坂なおみ GIFs (@NaomiosakaG) 2019年1月27日
大阪選手は非常にビジネスライクなマインドをしている。
実力も才能もちがうのでおこがましいかもしれないが、
彼女の考えはマーケティングの考えに近い。
大阪なおみ選手のマインド
①常に向上し続けなければいけない
②競合に追われる身であること
③ゴールを持ち結果を出すこと
成長とゴールを見据えたときに単純にサーシャ・バインコーチは該当しなかったのではないだろうか。
それは単純に関係性が悪いどうのこうのではなく、
見据える方向に必要か不要かというロジカルで現実的な考えに基づき決定されたのだと推測する。
ともあれ、サーシャ・バインコーチは大阪なおみ選手と契約解除したからといって特に心配する必要がない。
なぜなら、
サーシャ・バインは2018年シーズンのWTAコーチ・オブ・ザ・イヤーを受賞していて名声は申し分ない
女子プロテニスのコーチは流動的であることから次のコーチングはみつかる
サーシャ・バインも実力のあるコーチ。今後の活躍にきたいだ。
大阪なおみ選手への応援
ドバイテニス競技場で2月開催されるテニストーナメントに出場するために、
現在大阪選手はドバイ入りしたようだ。
休む暇もないようなスケジュールだが、
是非頑張ってほしい。
女子プロテニスが大いに盛り上がっているのはAll Because of You Naomi ♡!
Dubaiiiiiiiiiiii 😁 pic.twitter.com/Y7Q0Q6Tqnv
— NaomiOsaka大坂なおみ (@Naomi_Osaka_) 2019年2月14日
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