2019年最新!法的に同性婚が認められている28カ国!各国が認めてきた同性婚の歴史を学ぶ。

2019年最新!法的に同性婚が認められている28カ国!各国が認めてきた同性婚の歴史を学ぶ。

2019年5月17日、台湾で同性婚が法的に認められました。
アジアで同性婚を認めたのは台湾がはじめて。

これで、世界で法的に同性婚が認められている国は28カ国に!

日本は主要7カ国(G7)の中で唯一同性婚を法的に認めていない国。

残念ながら、2019年現在日本では同性カップルが結婚をしたいと思っても、
法的に婚姻関係を結ぶことはできません。

電通が1月10日に公表した「LGBT調査2018」報告によると、
同性婚の法制度づくりについて「賛成」「どちらかというと賛成」と答えた「賛成派」の割合は計78.4%。

日本国内でも同性婚に賛成する声は多い。

そんな日本でもパートナーシップ制度を導入している自治体も増え、
日本の社会にもLGBTQへの理解が広まっています。

今回は、同性婚のカップルには知っておきたい法的に同性婚が認められている28カ国をご紹介いたします。
※同性婚が認められた年順にご紹介しています。

オランダ 2001年(Netherlands)

世界ではじめて同性婚が法的に認められた国、オランダ。
オランダは、2001年4月に同性カップルに対し以下の権利を認めた。

  • 同性婚の権利
  • 離婚の権利
  • 養子縁組の権利

同性婚が認められたのち、国家の12%を占めるプロテスタント系の教会もなお同性婚を認める見解を示した。

イスラム教やカトリック系教会は否定的な見解を示すも、
オランダでは広くLGBTQ+のコミュニティが受け入れられている。

特にオランダの首都アムステルダムはLGBTQフレンドリーな観光地として親しまれている。

ベルギー 2003年(Belgium)

1998年には既にパートナーシップ制度を導入していたベルギー。
2003年1月に同性婚が法的に認められた。

北はドイツ語圏、南はフランス語圏と隣接国によって民族や文化が異なるベルギー。
意外にも同性婚は南北の論争なく可決された。

2004年には合法的に3ヶ月ベルギーに同性カップルの片方が滞在していれば、
同性婚が認められるような法を制定。

2006年には、同性婚をしたカップルの養子縁組を認める法を制定。

ベルギーは非常にLGBTQフレンドーな国で、
www.thebulletin.beによると、ベルギーで行われる挙式の2.5%は同性婚とのこと。

特に首都ブリュッセルとフランダースは結婚式を挙げる場所として人気が高い。

カナダ 2005年

国土面積の広いカナダは2003年13の都市において同性婚が認められた。
2005年にカナダ全土において同性婚を認める法を制定。

海外のメディアSPARTACUSの調査によると、
カナダはスウェーデン・ポルトガルに並んで同性愛者が旅行しやすい国ランキング第1位。

 

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モントリオールの「ル・ヴィラージュゲイビレッジ(Montreal’s Le Village gai)」やトロントの「クィア・ウェスト・フィルム・フェスティバル(Toronto Queer West Film Festival)」などLGBTQが過ごしやすい文化が整っているようだ。

スペイン 2005年(Spain)

2005年に同性婚が認められた。
「2人の同意の元セクシャルオリエンテーションに関係なく全てのカップルが同性婚できるとする」と立法を修正。

スペインの宗教に関する調査では、ローマ・カトリック教会がスペイン国内で圧倒的に最大規模のキリスト教の教派カトリック教徒が多い(wikipedia)。

同性婚の法が制定される前に、スペインのローマ・カトリック教会の司教が激しく非難。
それに反発した市民がマドリードで大規模なデモを行うまでに発展した。

南アフリカ 2006年(South Africa)

南アフリカでは、2006年11月に同性婚を認める方を制定。
最高裁は、同性結婚式を拒否することや暴力的行為は権利の侵害にあたるとしている。

アフリカでも数少ない複数政党制が機能する民主主義国家の1つである南アフリカ(wikipedia)。
黒人/白人/アジア人などが共存する他民族国家だ。

同性婚の制定についてはモラルに反するとして同意していない民族も一定数存在する。

ノルウェー 2009年(Norway)

ノルウエーでは、2009年に同性婚を認める法が正式に施行された。
同性カップルには同性婚・養子縁組・人工授精の権利が認められている。

ノルウェーで最も大きいキリスト教組織ノルウェールーテル教団(Lutheran-affiliated Church of Norway)は、
法が制定された当初教会で同性カップルがを教会で挙式を挙げることを禁じていたが、
2017年頃に容認し、同性婚を受け入れる見解を示している。

スウェーデン 2009年(Sweden)

2009年4月スウェーデンの議会で同性婚が可決された。

ノルウェーとは逆にスウェーデン人々の半数以上が所属するルーテル教団は、
2007年から同性カップルに対して祝福をしている。

また、2009年10月には聖職者が同性婚の結婚式に参加することを認めた。

海外のメディアSPARTACUSの調査によると、
スウェーデンはカナダ・ポルトガルに並んで同性愛者が旅行しやすい国ランキング第1位。

スウェーデン公式観光サイト「Vsit Sweden」にLGBTQ向けのページ特設サイトが用意されているなど、
国全体としてLGBTQに対してフレンドリーであることが伺える。

クリスチャンの記事メディアCBNによると、
スウェーデンのとある教会ではキリスト教の「クィア」な子どもたち向けの聖書をつくったという。
同性愛にたいして長らく「悪」とされていたキリスト教。

LGBTQフレンドリーな国家の背景にはキリスト教団体のバックアップも関係していることは間違いない。

アルゼンチン 2010年(Argentina)

南米初!2010年アルゼンチンは南米で初めて同性婚を認めた国となった。
カトリック教徒からの反発はありつつも当時の第56代クリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領下の議会で可決した。

キルチネル夫妻の政権期には、妊娠中絶、同性婚など世俗的な政策がすすめられたが、これに対してブエノスアイレス大司教のホルヘ・マリオ・ベリゴリオ枢機卿はローマカトリック教会の立場からこれらの政策に反対を唱え、双方は鋭く対立した(wikipedia)。

アルゼンチンでは同性婚が認められる数十年前から裁判で同性婚を認める判決をだしていた。

アイスランド 2010年(Iceland)

2010年にアイスランドでは同性婚が認められた。
法が制定される前に行われた世論調査では同性婚に賛成する意見が大多数。
さらに、同性婚に反対する議員もいなかったという。

アイスランドは1996年から同性愛者がパートナーシップを結ぶことを認めていた。

法が制定された2010年6月、当時首相を勤めていたヨハンナ・シグルザルドッティルは、
同性婚の法制化に伴い長年のパートナーである女性作家(Jonina Leosdottir)と正式に結婚した。

シグルザルドッティル首相は、同性愛であることを公言し同性婚をした世界初の首相となった。

ポルトガル 2010年

2010年ポルトガルは同性婚を認める8番目の国となった。
法が制定された直後は同性婚をしたカップルが養子縁組をすることを認めていなかったが、2013年には認められるようになった。

また、レズビアンカップルは人工授精することが認められている。

海外のメディアSPARTACUSの調査によると、
ポルトガルはカナダ・スウェーデンに並んで同性愛者が旅行しやすい国ランキング第1位。

ゲイカップルが街で堂々と手を繋いだ時に人々がどう反応するか検証した動画によると、
特にポルトガルのリスボンは差別的な目線を感じることがなかったという。

セクシャルマイノリティが50,000万人以上集うリスボンには、
ゲイバー、サウナやホテルなど施設も充実しているようだ。

デンマーク 2012年(Demark)

2012年6月に同性婚が認められた。
デンマークは、ヨーロッパ最古と言われている王室が存続している。
当時デンマークの女王だったマルグレーテ2世の(議会を通過した法案が発効するのに必要な国王の)勅許を得て同性婚は正式に認められた。

デンマークは1989年からパートナーシップ制度を設けていた。
そして2010年には、パートナーシップ制度を登録したカップルに対して養子縁組を認める制度を制定。

福音主義のルーテル教団については、同性婚を教会であげることを容認することが義務付けられた。
その他の宗教団体については、同性婚を受け入れるか否かは教会や宗派の判断にまかせている。

ブラジル 2013年

2013年5月ブラジルの司法省は同性婚を認めた。

2004年に初めて裁判所で同性婚が認められから、
ブラジル国内の半数の裁判所27つは既に同性婚を認める判決を下していた。

世界的にも同性婚が多いブラジルですが、
現在ブラジルのLGBTQ+の権利は首相ジャイール・ボルソナーロ氏によって脅かされているという。

去年2018年10月28日に行われたブラジル大統領選挙の決選投票で大統領に当選したジャイール・ボルソナーロ氏は、過去数度に渡りLGBTQに対して差別的な発言をしてきたことで知られている。

2019年1月に大統領に就任したジャイール氏はまだ、
同性婚の法制定について触れていはいないが、
いつ無効になるのかLGBTQ+のカップルは気が気ではないだろう。

イギリス(英国&ウェールズ) 2013年

イギリスでは2013年7月に同性婚が認められた。
現英国女王エリザベス2世より(議会を通過した法案が発効するのに必要な国王の)勅許をもらい英国とウェールズのみ同性婚が認められた。

イギリスは、南はウェールズ、北はスコットランド、北西には北アイルランドから構成されている国家。
特にスコットランドとアイルランドとイギリスは過去より紛争が絶えず、事実上自律した国家のような形で存在している。

同性婚についてスコットランドと北アイルランドは認めない意向を示したため、
イギリスとウェールズのみ認める形となった。

2014年北アイルランドは、投票により同性婚は否決された。
スコットランドは、2014年に議会で可決され女王に勅許をもらい同性婚が認められた。

2019年現在イギリスでは北アイルランド意外の地域で同性婚が認められている。

フランス 2013年

2013年5月18日当時首相だったフランソワ・オランド氏が同性婚を認める法案にサインをした。
フランスは同性婚を認める14番目の国となった。

フランソワ・オランド氏は2012年の選挙活動の中で、同性カップルを対象とした法制定について公言していた。
約束通り当選後、オランド氏は同性婚を認め、同性婚カップルや法的に婚姻届を出していないゲイ・レズビアンカップルについても養子縁組をする権利を与えた。

同性婚に対して賛成する意見が国民からも多いが、2013年以来、同性婚に反対するデモがパリで行われるなど、同性婚に反対する声も一定数存在する。また、フランスではLGBTQ+に対するヘイトクライムが近年増えている。

ニュージーランド 2013年

ニュージーランドでは2013年8月19日に同性婚が認められた。
代議院制度をとっているニュージランドでは、77票中44票賛成投票につき同性婚が可決された。

また、同性婚が認められたと同時に法的に婚姻届を出していないゲイ・レズビアンカップルについても養子縁組をする権利を与えられた。

同性婚が認められたことでニュージランドのブライダル業界に大きなインパクトを与えた。
同性婚が認められていなかった隣国オーストラリアの同性カップルがニュージランドで同性婚をする機会が増えた。

また、大自然に囲まれているニュージランドではウェディングスポットとして同性カップルに親しまれるようになった。

ウルグアイ 2013年

2013年4月アルゼンチに続き南米ウルグアイで同性婚が可決された。
「法的に承認されたパートナーシップ関係」を指すシビル・ユニオンは、2008年から認められており。
2009年には同性カップルの養子縁組が許可されていた。

ウルグアイは南米でも珍しく無宗教な人口の多い国家。
だいたい60%の人口はキリスト教だがその他は無宗教と言われている。
90%がカトリック教徒の南米では非常に珍しい国とも言える。

ウルグアイは非常にLGBTQ+へに対してオープンマインド。
現在ウルグアイのトランスジェンダーは性転換手術を行っていなくても戸籍上の性別を変更できる。

首都モンテビデオにはLGBTQを象徴するモニュメントも設置されており、
LGBTQ+に対する制度化を推し進めた先駆的国家と言える。

ルクセンブルク 2014年

ベルギー・ドイツ・フランスと国土が隣接する小さな国ルクセンブルク。
2014年6月にルクセンブルクの代議院によって同性婚と同性カップルの養子縁組を認める法案が可決された。

法案は当時ゲイであることを公言していたグザヴィエ・ベッテル首相により2015年に施行された。

スコットランド 2014年

イギリスは、南はウェールズ、北はスコットランド、北西には北アイルランドから構成されている国家。
特にスコットランドとアイルランドとイギリスは過去より紛争が絶えず、事実上自律した国家のような形で存在している。

2014年北アイルランドは、投票により同性婚は否決された。
スコットランドは、2014年に議会で可決され女王に勅許をもらい同性婚が認められた。

フィンランド 2015年

フィンランドでは2015年同性婚を認める法案に当時首相だったサウリ・ニーニストがサインをし、2017年に執行された。
フィンランドは北欧5カ国ノルウェー・スウェーデン・デンマーク・アイスランドのうち最後に同性婚を認めた国となった。

グリーンランド 2015年

デンマークの所有地でありながらも自治権のあるグリンーランドは、
2012年デンマークと同時期に同性婚を認めていなかった。

グリンーランドは後、2015年に議会で同性婚を認める法案を可決した。
85%が氷と雪に覆われている島グリーンランドは世界で最も大きい同性婚を認める島国となった。

アイルランド 2015年

カトリック教徒が国民の大半を占めるアイルランドでは世界で初めて国民投票により同性婚が決定された。
アイルランドの国民の62%が同性婚に対して賛成投票し同性婚が可決した。

カトリック教徒の代表者は同性婚に対して反対したが、国民の意思は尊重する意向を示した。
また、当時アイルランドの首相だったエンダ・ケニー氏は同性婚賛成に対するキャンペーンをサポートしていた。

アメリカ合衆国 2015年

2004年マサチューセッツ州がアメリカで同性婚を認めるはじめての州となった。
続いてハワイ、メリーランド州、ワシントン州と2014年にはアメリカの人口の70%を占める州が同性婚を認めていた。

2015年6月26日アメリカの最高裁は憲法が同性婚をアメリカ全土で認めることを保障し、
同性婚を禁じている州の法律を無効化しアメリカ全土50州に対して同性婚を認めさせた。

コロンビア 2016年

2016年4月28日、コロンビアはアルゼンチン、ウルグアイ、ブラジルに続き南米で4番目となる同性婚を認めた国となった。

オーストラリア 2017年

2017年12月、オーストラリアの立法府は同性婚を認める法案を可決した。

法が可決される3週間前に法的に拘束力を持たない国民投票が行われていた。
その投票結果では同性婚に賛成する意見が62%を上回っていた。

ドイツ 2017年

ドイツでは2017年6月30日に同性婚が認められた。ヨーロッパでは実に15番目に同性婚を認めた国となった。
ドイツの首都ベルリンはLGBTQフレンドリーな街として親しまれている。

マルタ 2017年

イタリアの南に位置するマルタは小さな島国。
カトリック教会からの反発もありながらも、2017年7月議会満場一致で同性婚が認められた。

オーストリア 2019年

2019年1月1日オーストリアで同性婚が認められた。2010年にはパートナシップ制度によって同性カップルに市民としての平等な権利を認めていたが、2017年に最高裁がパートナーシップ制度は差別的な行為に当たると判断。
最高裁は同時に立法府が同性婚に対して異議を申し立てる法案を出さない限り、ゲイとレズビアンは2019年1月1日から正式に結婚をすることを許可する成約を設けた。

立法府は特に同性婚に対して異議を申し立てなかったため、
最高裁が判断した通り2019年1月1日に同性婚を認める法案が可決された。

台湾 2019年

2019年5月17日の台湾で同性婚を認める法案が可決された。
同性婚が認められたのはアジアで初めてだ。

中華民国の国家最高の立法機関である台湾の立法院は、2017年に性別によって判断する法律を無効化した。
台湾の立法院は、2019年5月24日までに同性婚に対する法を見直すよう立法府に要求していた。