パンセクシャルとバイセクシャルの違いとは？

全性愛と呼ばれるパンセクシャルと両性愛と呼ばれるバイセクシャルってどう違うのか。
最近海外のセレブでバイセクシャルを公言していた人もパンセクシャルだったとカミングアウトしています。

バイセクシャルと呼ばれることになぜ違和感を持つのか。
パンセクシャルとバイセクシャルはどこが違うのか今回はご紹介いたします。

そもそもパンセクシャルって何？

パンセクシャル(pansexual)は全性愛者のことを示します（全性愛 – Wikipedia）。

パンセクシャルは、相手の自分で自覚しているアイデンティティ（性自認）や恋愛の好み（性指向）に関係なく、
恋愛感情を抱く人が恋愛対象になる人のことを言います。

バイセクシャルは性別をみて判断する！？

バイセクシャルは男性/女性どちらも付き合える人のことでしょう？
この認識は正しくて一部間違っています。

バイセクシャルは、どんな性指向とでも付き合えるという言い方が正しいです。
性指向とは恋愛や性的魅力をを感じる傾向のことで、例えば、異性が恋愛対象の場合はストレート・同性が恋愛対象の場合はゲイ/レズビアン、誰にも恋愛感情も性的欲求のない人をアセクシャルと呼んだりします。

そして、バイセクシャルは性指向が異性/同性/その他、どの性指向と恋愛できるのがバイセクシャルです。

ただ、世の中一般的にバイセクシャルというと、
わかりやすく男性/女性どちらとも付き合える人と行った形で、
恋愛対象を性別で区別する考えの人が多いです。

それに対し違和感を持っているのが当事者。
バイセクシャルだから男女どちらでも好きになるわけじゃなく、
好きな人がたまたま同性だったのだという人々。

バイセクシャルではなくパンセクシャルが腑に落ちる人続出

その人の性指向がどうであれ性自認がどうであれ、
自分が好きだと思う人は好き。

バイセクシャルだと言っていたひとがパンセクシャルだとアウティングするケースが増えています。

そもそも自分の性指向を正しく表現できる用語を知らない場合があります。
パンセクシャルは比較的最近使われるようになった用語です。

今まではLGBTとして言われてこなかった、
セクシャルマイノリティの多様性が認められ始めたため、
性指向の再カミングアウトがよく見られるのでしょう。

例えば、歌手として活動しているRina Sawayama(リナ・サワヤマ)さんは、
元々バイセクシャルだと公言していました。

パンセクシャルという言葉を知った時に、
あ、私バイセクシャルじゃなくてパンセクシャルだと腑に落ちたそうです。

こういう人はパンセクシャルかも？

パンセクシャルかバイセクシャルかよくわからないという人は、
以下の質問を自分に投げかけてみてください。

同性/異性どちらも好き

同性に対して異性に対しても動揺に性的欲求や恋愛感情があるか。
YES→バイセクシャル or パンセクシャル

恋愛対象として好きなタイプがいる

好みとするセクシャリティのタイプがある。
例えば、フェム＆アセクシャル、ゲイ＆FtM等、ジェンダーレス etc..
YES→バイセクシャル

好きなタイプはいないその人の全てが好き

考え方だとか性格だとか性指向や性自認の枠組みを超えて好きになる人。
YES→パンセクシャル

恋愛対象は性格や個性とフィーリングで決める

自然とその人の性格や個性に魅了されていつのまにか好きになっている人。
YES→パンセクシャル

パンセクシャルの有名人

日本ではまだパンセクシャルとして公に発言している芸能人はあまり見かけませんが、
海外のセレブは続々とパンセクシャルをカミングアウトしています。

COURRTNEY ACT コートニー・アクト

ル・ポール・ドラッグレースのシーズン6に登場した人気ドラァグクイーン「コートニー・アクト」はパンセクシャルだとアウティングしています。コートニー・アクトはブリトニー・スピアーズに似た外見が話題になり、番組でひとやく人気ドラァグクイーンになりました。

元々、ゲイやバイセクシャルと公言していた彼女は今はパンセクシャルだと言っています。
男性器/女性器をもっていようがそれで判断はしないし、それがその人を好きにならない理由にはなりえないと動画では説明しています。

コート・アクトは、性別的には男性であるパートナーとよく交際しているためゲイというラベリングをしばしばされますが、本人曰くパンセクシャルの枠組みを決めていない考え方が好きが故にパンセクシャルを名乗っていると言っています。

Rina Sawayama(リナ・サワヤマ)

先程登場したリナ・サワヤマは、日本生まれの英国育ち。
2019年６月２３日(日)情熱大陸にも登場し、一躍有名になりそうな予感の彼女はパンセクシャル。

 

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A post shared by Rina Sawayama (@rinasonline) on Jun 22, 2019 at 8:09am PDT

リナ・サワヤマは、２０１８年8月１４日リリースしたシングル”Cherry”と同時期にパンセクシャルだとカミングアウトしています。曲Cherryには、クィアであることの感情やフェミニティなど彼女の思想が盛り込まれている。
PVに映る彼女のメイクは歌舞伎の隈取をモチーフにしたもの、ダンサーやクリエイティブチームのメンバーもほとんどクィアの集まりだという。LGBTQアーティストとして今後の活躍に注目が集まっています。

実は、リナ・サワヤマは世界的にも有名なケンブリッジ大学の政治・心理学・社会学の学位を持っている。
そんなエリートコースを進んできた彼女がポップシンガーに転身することに周囲はどうリアクションしただろう。
「Cherry」は優等生でも常に満たされないものを感じていたと発言している彼女のパーソナルライフが反映された一曲であることがよくわかる。

Miley Cyrus マイリー・サイラス

自分が何者であるかラベリングをされることが嫌いだというマイリー・サイラス。
ただもし、仮に自分の性指向に用語をあげるのであればパンセクシャルだと発言しています。

実はパンセクシャルが世に広く伝わるようになったのは、
マイリー・サイラスが２０１６年ごろにパンセクシャルを公言したことが話題になったことも理由のひとつです。

過激なライブ演出や女性歌手とのキスなど世界中をバズらせてきた彼女の行動はに対して理解出来ない人も多かったはず。
最近は徐々にマイリーが彼女の考え方を公に伝えることで理解も深まってきています。